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46歳でサラリーマンを引退。今はライフスタイル・コーチとして活動しながら、家族との時間を大切にして毎日幸せに生きてます。「経済的自由!」とか、りきまずに、気楽にたのしく生きる方法のアイデアを、お裾分けしたいと思います。 こんな本やメルマガも書いてます↓
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前に株と株式市場が、どのようにして発生したか?という話をしました。

そして、株式というのは、事業や冒険の一部を所有する権利だということと、その事業や冒険の発展性や成功の見込みによって、株券が時価取引される株式市場ができた、というのが、その内容でした。

よく「株は投機か?投資か?」ということを問題にする人がいますが、その人が、事業の発展性を評価して、その事業の一部を所有することによって、事業の発展による利益の分け前を得るつもりで、その会社の株を買うのならば、それは事業への投資です。

反対に、株式市場で、いろいろな会社の株の動きを睨んで、その変動幅の鞘をとって儲けようとしているのであれば、それは投機、すなわちバクチ 的な要素が高い行為といえるでしょう。

これはどちらが正しいというものではなく、株式市場に参入するためには二種類のやり方があるということです。

つまり、投資か投機かは、株式ではなく、市場に参入する人の態度によって決まる、ということです。

例えば土地を買うことを考えてみてください。

地価の上昇を狙って土地を買い、値上がりしたら土地を売って、差額の利益を得る。

これは投機行為です。

土地を買って、そこにアパートを建てて安定した家賃収入を得る。

これは賃貸業という事業のための投資行為です。

株の場合には、最終的には売却して差額を得ることが大きな利益になりますので、株の売買は差額狙いの投機的な行為と思われがちですが、価格の変動に主眼を置くか、事業の発展に主眼を置いて、その結果として価格が上昇するかという点の違いで、投機的か投資的かと考えれば良いでしょう。

今日はこの違いについて話します。



● 投資的スタンス

1958年。東京通信工業がソニーに社名変更した時に、最低単位の株をかっていたら、いくらになっていたでしょう?

トヨタがパブリカを売り出した1961年に、パブリカを買うお金でトヨタの株を買っていたら、いくらになったでしょう。

いずれもここ4~50年で何万倍にもなり、数十億の資産になっていたはずです。

単純に株価だけを較べれば何万倍になっていないのに、なぜ株式資産が何万倍にもなっているのでしょう?

その理由は、無償増資や額面増資にともなう株式割当によって、所有株数が複利的に増えていったことにあります。

会社が大きくなるための資金調達で、あらたに株式を発行すると、既存の株主が持っている株の価値が下落してしまいます。

こそれでは既存の株主は怒ってしまいますから、彼らの持っている株数の何割か(10割、つまり倍ということもあります)を無料で配るのを無償割当、株券の額面金額で購入する権利を既存株主に割り当てることを有償割当といいます。

発行株数が倍になれば、単純に株価は半分になりますが、成長期の会社であれば、短期間で株価は以前の水準か、それ以上に上昇しますので、既存の株主は大きな利益を得ることができます。

例えば10割無償が二回あれば、千株が2千株、4千株と増えていき、所有株数は加速度的に増えます。

配当を出しているのであれば、所有株数が多いほど配当金が増えるので、企業の成長にともなって発行株数がどんどんふえれば、かなりの配当金を受け取る権利を得ることになります。

また、10割無償を受けた後に株価が分割前の水準にもどったなら、そこで当初に所有していた株数を売れば、残りはただで手に入れた株になるので、万一会社が倒産したとしても損をすることはありません。

このように、株式によって企業の一部を所有することで、企業の成長とともに資産を大きく増やしていくことが可能になるのです。

(無償割当、有償割当については非常にはしょった説明になっています。 詳しくは株式分割などのキーワードで検索して調べてください)



● ソニー、トヨタを見つける方法

このような話を聞いても、みなさんは、

「ソニーやトヨタのような日本を代表する企業だから、それだけの儲けになったのだろう。そんな上手い話はそうそうあるわけがない。後からならば、なんとでも言えるよ」

と思われることでしょう。

同じような例で言えば、Yahoo Japan  の上場時に100万円の株を買っいれば、最高値の時には総額で2億円を超えていますね。

そのほかにも、ゲームウォッチで大当たりをして、花札の会社からゲーム会社に変貌していった任天堂、多店舗展開を始めたときのマツモトキヨシなど、何万倍にはならなくても、何十倍に成長した企業であれば、身の回りに沢山あります。

そして、このような企業を探し出すには、株の専門知識など不要です。

自分の身の回りで見かけるようになった、とても評判の良いサービスや商品があれば、その会社が上場しているかどうかを証券会社に問い合わせて資料を送ってもらったり、会社の業績を四季報で調べてみる。

今はインターネットで各企業のIR情報が見れるので、財務諸表なども簡単に調べることができます。

調べた結果、その会社が他社にない特徴を持ったサービスや商品を扱っていて、しかも成長しはじめたときであれば、その会社の株を所有することで、会社の成長ともに成長するに参加する権利を得ることができるのです。



● もうひとつの考え方

成長する企業をみつけて、株の購入によって、その成長に参加するというのは株式投資の基本的な考えですが、それをさらに拡大してみましょう。

例えば日本が高度成長にさしかかった1960年。 その頃の証券市場の規模は1兆円程度でした。

それがバブル最盛期の1989年には600倍の600兆円を超える規模まで成長しています。

日経平均株価でみても、千円前後だったものが3万円と、30倍になっています。

単純に考えても、1960年頃にある企業の株を買って、30年間持っていれば、ソニーやトヨタのように急成長した会社でなくても、インフレ率を差し引いても何十倍もの価値になっていたのです。
(もちろんその企業が倒産したら、ゼロになってしまいますが)

1960年頃の日本は世界的にみれば、まだまだ貧しい国で、GDPはアメリカの1/6。一人当たりの国民所得は400ドルにも満たず、アメリカの1/7、貧しいといわれたイタリアの半分という状況でした。

この時に、日本人の生活水準が、将来的には欧米に近づくだろうと考えてアメリカ人が日本の代表的な企業の株を買っていたら、どうなったでしょうか?

株価の上昇とともに、円の切り上げによって、二重の利益を得ることができたはずです。

国民の所得が増えるということは、給料が増えるということです。
給料が増えるには、勤め先の企業が成長して企業資産が増えなければなりません。

企業が成長するということは、資産が増える、すなわち株価はそれ以上に上昇するということです。

例えば今の中国の一人当たり国民所得は、日本の1/15です。
現在の中国の状況を考えれば、これが日本と同じレベルになるとは思えなくても、相当な勢いで上昇するだろうと考えられます。

「中国は昭和40年代の日本だ」と言われるのは、このようなことを指しているのです。

そして、日本の高度成長にともなって成長してきた業種を考えれば、昭和30年代に日本企業に投資したアメリカ人と同様の恩恵を受けることが可能かもしれません。

全体としての成長余地が少ない先進国で急成長する企業を選ぶよりも、全体で発展して行く国の中で、確実に伸びてゆく企業に投資するほうが、安全な投資だと考える人が、新興国市場に注目しているのです。

新興国投資は危険だと考えるか、新興国投資だから安全だと考えるか。

これについては個人の考え方の違いですが、このような考え方もあるということは知っておくべきでしょう。



● 長期投資ということ

成長企業を見つけて投資するか、成長する国の企業に投資するか、いずれの方法をとるにせよ、その投資は長期投資が前提になります。

今、世界を揺るがしている金融不安のような状況でも、その企業や国の内容に問題がなければ、一時的な嵐が過ぎ去れば、それ以前にもまして成長していきます。

一時的な株価の変動で、あわてて売ったり買ったりをしたのでは、その企業の成長の恩恵を受けることはできません。

ですから、株を買う際には、その会社に就職するようなつもりで、納得がいくまで業務内容や業績を調べ、一時的に株価が下落しても持ち続けるだけの確信がもてる会社の株を購入することが大切です。

株価は業績以外の要因でも乱高下しますが、5年、10年の長期になれば成長するだけの要素を持って、正しい経営をしている企業でなければ、生き残りません。

ですから、投資のスタンスは半年や1年といった短期のリターンを期待するのではなく、5年、10年といった長期での展望が必要になってきます。

となると、株式投資で一番大事なことは、小額でも良いから時間の余裕がある若いうちにはじめることが大事になってきます。

たとえば25歳の人が35歳になったら、結婚して家を買いたいと思う。
35歳の人が45歳になったら、子供の養育費が欲しいと思う。
45歳の人が55歳になったら、子供の大学進学費用が欲しいと思う。
55歳の人が65歳になったら、余裕のある老後を過ごしたいと思う。

そのように、将来の人生設計を踏まえて、それを豊かにするための投資と
して行う株式投資があって良いのではないでしょうか?

【人生を変えるヒント】

現在はどこの国でも株価は大きく低迷して、株なんて見るのも聞くのもイヤだ、という状況ですが、これを3年前までさかのぼってみたらどう?
3年前には「中国の株式市場は低迷が続くし、リスクが高い」という意見が主流でしたし、実際に平均株価も下落を続けていました。

下の図をみて、人生と投資の長期的視野について考えてみてください。

SSEC16May09.pngこれはあくまでも市場平均株価の推移です。
この中には平均の何倍にも上がった企業もあれば、つぶれた企業もあります。
株価がかわらなくても、無償増資によって株数が何倍にもなり、実質利益が何倍にもなった企業もあります。
こうしてみると、株で利益を出すには、個別銘柄の選択もさることながら、いつ市場に参入するか?というタイミングが、非常に大きな要素になっていることがわかります。

では、最適な市場参入時期とは、いつなのでしょうか?
そして、現在は参入時期としては適切でしょうか?不適切でしょうか?



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一流外資系企業だから安心・・・と思ってたら、いきなり日本法人が無くなった!
HN:
だいきち
性別:
男性
職業:
ライフスタイル・コーチ
その後は、会社に頼らない生活を模索しながら会社勤めを続け、6年後に引退。 現在は、家族との自由な生活を満喫しながら、個人の幸せを追求する人を対象にした人間系コーチングを、ライフワークとして取り組んでいます。 企業の奴隷にならずに、自分らしく生きたい!経済的な自立を果たしたい!という人のお力になれるのは、とても幸せなことですね。↓こんな本やメルマガも書いてます。
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