過去は変えられる

あの時にあんなことをしなければ・・・・・。
あの時に失敗していなければ・・・・。

過去を悔いることは誰にでもあるものです。

もし、過去を変えることができたら。

そんなことは不可能と思いますか？

でも、それは可能なことなんですよ。

貧しい家に生まれて、進学をあきらめ、早くから商売の道に入り、成功。
「実社会で学んだことは、どんな有名大学での教えよりも役立った」

多額の負債を抱えて倒産。そこから事業主としての自己を見つめなおし、再起。現在では投資家・事業家としてのみならず、経済教育の一人者として活躍中。
「あの苦境を経験したために、真の事業者・投資家として成長することができた」

こんな成功者の話しは良く聞きますよね？
彼らにとって、自分の置かれた状況が不利だったり、事業に失敗したことは、後悔すべき過去ではありません。

「それはたまたま結果が良かっただけじゃないか？」

と思われるかもしれません。

確かに事業が倒産して二度と立ち上がれなかった人や、貧しい家に生まれ十分な教育を受けることができず、貧困層から抜け出せない人がいるのも事実です。

このような人々にとっては、自分が置かれた不遇な状況や、過去の失敗は、悔やんでも悔やみきれないものでしょう。

ここで気づいてほしいことがあります。

それは、過去の出来事自体には、特定の意味は無く、それは現在の自分自身の状況で意味が異なってくるものだ、ということです。

そうであれば、過去にどんな苦境にあったとしても、自分の満足の行く未来を築くことができれば、過去の出来事は変えられなくても、その意味は変わってきます。

つまり自分のあり方次第で、過去も変えられるということです。


「そんなことか・・・」と思わないでください。
これはどんな人でも経験していることなんです。

例えばあなたが第一志望の会社に採用されず、ひどく落胆したとします。
でも、第二志望の会社は雰囲気も良く、楽しく仕事をすることができて、ある日、新聞を見ると第一志望の会社が吸収合併をうけて大規模なリストラを行うことが発表されていました。
「あ～、あの時はがっかりしたけど、今になってみれば、あの会社に行かなくてよかった」
と思うでしょう。

もっと卑近な例なら、付き合っていた異性と別れて、とても悲しい思いをした。でも、その後に付き合った相手は非常に良い人で、幸せな家庭を築くことができた。
「あの人と別れた時は悲しかったけど、そのおかげで今の人にめぐり合えたんだから、別れてよかった」
と思うでしょう。

ですから現在がどんなに不遇な状況にあったとしても、それを恨んだり悔やんだりすることに時間をかけず、終わったことに感情を乱されないように努力しながら、少しでもましな状況を作ることに取り組んでいけば、どんなに不幸な過去があったとしても、それを「貴重な経験」に変えることができるんです。